シュレティンガ―・無職

私は無職なのか、それとも。

9月19日であろう 〜夢うつつの幻〜

トイレに行く夢をみてガバッと起き上がり、あぁ助かった、夢の中でトイレに行く夢を見るだなんて危うくお漏らしをするところだったぁと思ってトイレに行ったところでまたガバッと起きる。どうやら、トイレに行く夢を見て危機一髪の夢を見たようだ。夢がループしている。今は夢?それとも現実?ぼうこうだけが真実を物語っており、おそるおそるトイレに入ってもガバッとならないのでたぶん大丈夫であろう。

しかし、我ながらけったいな夢を見たと思う。まだ油断はできない。これは夢かもしれない。現実のわたしは排泄物の海で健やかなる惰眠を貪っているかもしれない。これが夢かもしれないなら、今のうちに楽しいことをしておかないともったいない。ディズニーランドに来て、アトラクションに乗らない愚行をおかすわけにはいかないのだ。時刻は朝の6時。子どもたちはまだ寝ていて、ふくふくのほっぺたがすうすうと寝息を立てている。夢の中でも台風の影響でごうごうと雨が降っており、もしかしてこれがトイレの暗示なのかもしれない。とりあえず夢なので、勢いに任せよう。スマートフォンを取り出して、一度行ってみたかったファミリー向けキャンプ場を予約してみた。ちなみに我が家にはキャンプ道具は一切ない。退路を断つことで、テントだったり寝袋だったりを買わないと野宿になってしまう状況を作り上げることが大事なのだ。いやキャンプは野宿なんだけどね。オシャレなワンポールテントとオシャレなランタンとかわいいクマ柄の寝袋を買いまくる。現実にやってしまったら説教対象なんだけど、夢だから豪気に楽しめる。次に朝ごはんを豪華にしようと思って、ホタテを焼いた。朝ごはんからホタテは絶対に焼かない。だれかのお土産でもらった小さな小瓶に入ったキャビアも乗せると超オシャレホタテソテーが出来上がる。調子に乗ってフレンチトーストとトマトのカプレーゼも作る。カプ繋がりでカプチーノも淹れる。

なんて素晴らしい夢の朝なのだろう。どうやらキャンプ道具も金曜日には届くらしい。家族が起きてきて、食卓の仕上がりにおののく。さて、薄々夢ではないと気がついていたけれど、どう言い訳をしようかな。わたしの気分とはうらはら、外はごうごうと雨模様であった。