シュレティンガ―・無職

私は無職なのか、それとも。

9月13日であろう 〜心のさび〜

つかれた。

疲れはわたしの身体から色々なものを掠奪し、精神の自由に干渉する。最初はあいをうばわれた。あいを奪われたわたしは、コーヒーショップでちょっと高いカフェモカを飲んでも、本屋さんで夢枕獏の「仰天・俳句噺」を購入しても琴線は揺れず。琴線はやっぱり感情をならす弦楽器で、あいが弾き語っているのだね。あい居ないと何もできないじゃん、と思って連絡先を探すけどわたしはあいの連絡先を知らないのだ。自分のあいなのに、あいについてこれっぽっちもわかっていない。パイの実が64層でサクサク美味しいのはわかるのに、あいはついてはわからないのだ。それもこれも疲れが悪い。疲れは色々な良くないことを気づかせる。なんてお節介なやつなのだ。その瞬間、あいが使うはずの琴線は怒りがジャンガジャンガ弾き鳴らす。琴線はそんな風に引くんじゃありません。凛として時雨みたいに弾き鳴らすサディスティック。するとたちまちわたしは怒り、目が赤くなり、獣のような咆哮を上げてハンバーグを焼き上げる。浴槽にバスボムを入れる。エガちゃんを見る。眠るときに、手をつなぐ。最後はちょっとだけあい、