シュレティンガ―・無職

私は無職なのか、それとも。

6月16日であろう 〜なんでもない日〜

今日はどうやら和菓子の日らしい。朝の情報番組が美味しそうな和菓子を美味しくいただいているのをみて、わたしも負けじとパイの実をかじる。和菓子の日にせめてもの敬意を払い、飲み物はあっついお茶にする。わたしはあんこが苦手なのだけど、何故和菓子を美味しそうと感じたのだろうか。少し意識が宇宙に飛んで、流石は和菓子の日だなって思った。

そもそも今日は何の日なんだろうか。インターネットで調べてみると、今日は手羽トロの日らしい。要は手羽元から骨を完全に取り除いた美味しいに特化したモードが手羽トロらしい。さっきパイの実を食べたのにもうお腹が空いてくる。冷凍庫を開けたらチンするやきとりが入っていたけど流石にやめた。

とにかく今日は和菓子トロの日であることは分かった。わたしは分かった側の人間である。友人に、今日は何の日かしってる?とLINEで聞くと、テレビでやってたやつでしょ?アフリカの子どもの日らしいね。と返信があった。今日は何の日なんだったっけか?インターネットで調べてみると、和菓子トロとは比べものにならない情報量で大変アパルトヘイトな気分になってしまう。もう何が真実なのかわからない。スーパーで間違えて手羽先を買って、久しぶりに両親とテレビ電話をする。子どもが得意げに、今日はアフリカでは和菓子トロが作られた日であることを伝えると、物知りだと誉めていた。そして日本では、今日は無重力の日であることを教えてくれた。わたしは大変ふわふわした気持ちで、宙に浮かぶ無重力の和菓子たちと星間飛行をした。