シュレティンガ―・無職

私は無職なのか、それとも。

1月31日であろう 〜会話劇〜

「最近ポエムを書くことにハマっててさ」

「へぇ、ポエム」

「そう、ポエム。乳首について唄うポエムなんだよね」

「わたしは新手のセクハラを受けてるの?」

「違うよ、全然セクシャルじゃあなくって、もっとアンフォメルでポエトリーなんだ」

「そうなんだ。アンフォメルなんだね」

「そう、とってもアヴァンギャルドなんだ」

「何のお話なんだっけか?」

「乳首ポエムを唄うお話だよ」

「なんだかアヴァンギャルドだね」

「でしょう?乳首はみんなに等しく付いているんだからね」

「セクハラだし、もう帰っていいかな」

「待って、実は乳首ポエムを書いて欲しいんだ」

「わたしに?」

「そう、キミに」

「乳首ポエムだなんて、考えたこともないよ」

「でしょう?良い経験になるよ。最先端のイデア・アートの最先端さ」

「乳首だけに?」

「わかってきたじゃあないか、じゃあ早速このコモドドラゴンの絵に乳首ポエムを添えて欲しいんだ」

「全然何を書いていいか分からないよ」

「アートだからね。キミの思うままで良いよ」

「そうなんだ」

 

「これで良いの?」

「キミは本当に天才だと思うよ。最高のポエムじゃないか」

 

全然嬉しくない。うそとほんとが乱反射する会話劇。