シュレティンガ―・無職

私は無職なのか、それとも。

1月24日であろう 〜切り札〜

前の会社の先輩に急に飲みに誘われて、丁重にお断りしたら丁重にためにならないお説教を交えた追撃のお誘いが来て、いぬも食べないような押し問答が続いたのであった。ここまで美しいモラハラをするのであれば逆に面白いかも知れない、と思って飲みに行くことにしたのですが、行ったこともないような駅で待ち合わせを指定されて、すぐに後悔した。遠すぎるよ。

当日、1年ぶりくらいに合う先輩と社会人たる儀式的な季節の時候を交えたウェットな挨拶を済ませて、オシャレな居酒屋に連れていって貰った。何でも好きなものを食べなさい、と言われたので、牛タンビーフシチューを2つ頼んだら笑われた。俺はそんなにお腹空いてないから2人分頼まなくてもいいよ、と言われたんだけど、全部自分で食べるんだけどなぁと思って注文しているわけで、行き場のなくなった言葉達は全部愛想笑いに変換された。乾杯。季節の時候。仕事の話。おっぱいの話。先輩はビーフシチューを美味い美味いと言って一皿平らげて、わたしは明確な敵意を持って、ビーフシチューおかわり下さいと店員さんを呼んだ。先輩は笑っていた。1時間半くらい飲んで、そろそろ次のお店に行こう、と言われたので丁重にお断りした。先輩は、オーセンティックなBARだよ?って、まるで切り札みたいにいうもんだから、笑ってしまった。もう少し酔っていたら、着いて行ったかも知れないな。